ポール・ポールマン(Paul Polman)氏はオランダ出身で、2009年から2019年まで、世界的な企業であるユニリーバの最高経営責任者(CEO)を務めました。現在は、気候変動、貧困や不平等の解消、そして持続可能な社会の実現に向けた活動をしています。その活動の一環として、ポールマン氏は国連のグローバル・コンパクト(UNGC)という組織の副議長を務めています。議長は歴代の国連事務総長です。UNGCは人権の保護、不当労働の排除、環境への対応、そして腐敗の防止をテーマとして、持続可能な社会の実現を目指す、民間セクターの組織です。国際航業の呉文繍(Sandra Wu, Wen Hsiu)会長(略歴参照)はこの組織の役員を務めています。この講演は、国際航業75周年記念社内技術シンポジウム(2022年11月9日)に寄せてくださったものですが、持続可能な社会に向けて我々は何をすべきかについて話してくださっておりますので、社内のみに留めておくものではないという判断で、あえて、この場で公開致します。なお、この講演と合わせて、ポールマン氏の共著書『ネットポジティブ「与える>奪う」で地球に貢献する会社』(日経BP社、2022)をご一読下さることをお勧めします。
呉文繍(Sandra Wu, Wen Hsiu)略歴
台湾・台北出身、2023年現在国際航業株式会社会長。1986年国立台湾大学卒業、1993年野村国際香港有限公司入社、2009年国際航業ホールディングス社長就任、2012年〜2015年国連国際防災戦略事務局(UNISDR)民間諮問グループ座長、2015年国土地理院より功労者感謝状の授与、2018年国連グローバル・コンパクト(UNGC)役員就任、2019年内閣官房ナショナル・レジリエンス(防災・減災)懇談会委員就任、2019年東北大学災害科学国際研究所特任教授就任