ジオコーディングとは、住所や、地名、駅名、ランドマークなどの情報から、緯度経度座標などの地理空間座標を付与する技術です。例えば「東京都千代田区六番町2番地」という住所情報から、その位置を示す緯度経度座標を付与します。一般的にはGIS(地理情報システム)などと組み合わせて利用されており、住所データから緯度経度座標を付与することにより、GISで活用できるようになります。住所データに緯度経度座標を付与する方法ですが、予め住所データと緯度経度座標がセットとされるデータベース(以下住所DB)を活用し、住所データに対応する緯度経度座標とマッチングを行うことで実現します。
ジオコーディングは100% 正確なマッチング結果を求めることは難しく、そのマッチングの率は住所DBの精度によって変わります。ジオコーディングのマッチング率を向上させるためには住所DBの整備を頻繁に行うことが必要です。現況を現す最新の住所と、既に古くなった住所に対しても緯度・経度が付与できるように住所DBを整えておく必要があります。また住所データの表記の仕方によってもマッチング率が変わってくるので、住所表記を統一する正規化処理などを行うことにより、マッチング率を高めることができます。
ジオコーディングの利用例としては、カーナビゲーションで用いられ住所から行き先を特定する際に利用される他、インターネットの地図サービスで住所を入力するとその場所が地図上にポイント表示されるといった使い方があります。ジオコーディングを行うことにより、住所や、地名、駅名、ランドマークなどの情報がGIS等の分析システムで効率的に活用できるようになることから、様々な企業がこの技術を活用しています。
(2015年02月10日 初稿)