複数のデータを融合して使用することをデータフュージョンと呼びます。例えば、UAVに搭載したカメラやレーザスキャナで計測したデータと、三脚で据え付けるタイプの地上型レーザスキャナで計測したデータによるデータフュージョンするは、それぞれで死角になる箇所を補うものとなります。異なるデータを融合するため、位置を合わせることや、それぞれのデータのスケールが異なる場合はいずれも使用することができる、いわゆるスケーラブルなデータにすることが重要となります。なお、似たような言葉として、センサフュージョンがあります。明確な定義はありませんが、データフュージョンは別々の時期に計測したデータを解析的に統合する場合も含んでいるのに対し、センサフュージョンは特に同時に計測する場合を指すことが多いようです。
データフュージョンの例として、別々の時期に撮影した航空写真を位置合わせした上で家屋の異動判読を行ったり、MMSと航空機搭載のカメラおよびレーザの3種類のデータを融合した都市モデルの構築を行ったりしたものがあります。
情報化社会の中では、私達の生活の中にある様々なことがデータ化されます。データの種類や取得する主体も多種多様になるため、それらのデータを適切に統合するためのデータフュージョン技術はますます重要になっていくと予想されます。
（2016年10月19日 初稿）