画像分類は、その利用目的に応じて画像をどの種別に分類するかという識別問題と捉えることができます。領域ベースの画像分類は、主にリモートセンシングの分野での土地被覆分類などが該当し、教師付き分類と教師なし分類の2種類があります。教師付き分類では、分類コードがラベル付けされた学習データを用いて画像を分類します。一方、教師なし分類では、事前のラベル付けは行わず、データ自体が持つ特徴量の分布に基づいて複数のクラスに分類します。従来から行われてきた分類手法としては、統計的機械学習の識別器としてのニューラルネットワーク、SVM(サポートベクターマシン)、k近傍識別器、ベイズ分類などがあり、機械学習で得られる大量の学習データを用いて分類することができるようになります。
画像全体の分類としては、最近では、物体認識が行われるようになり、例えば、食事の際に料理を撮影し、料理の種類を画像分類で認識して自動的にカロリーを計算するなどの健康管理に役立てるサービスも始まっています。この背景には、ディープラーニングに代表される人工知能研究が目覚ましい成果を挙げている点が挙げられます。この画像分類では、主にCNN(畳み込みニューラルネットワーク)が用いられますが、大量の学習データを必要とし、その入力された画像データが第1層からより深い層へ伝達される過程と、その逆伝搬の過程で各層にて学習が繰り返され、識別器としての機能を果たすようになります。
(2020年04月20日 更新)
(2019年01月29日 更新)
(2016年10月26日 初稿)