DSM

DSMはオルソフォトの作成や都市構造の解析などに利用されています。なお、DEMと同様に、ほとんどのDSMでは、平面上の1点に対して、1つの標高値を割り当てるため、オーバーハングした地形や地物を表現することはできません。よって、トンネルのような地物はDSMでは表現できません。

DSMは、通常、空中写真測量や航空レーザ測量によって作成されます。DSMに対して、建物などの人工構造物や樹木などの地物を取り除くフィルタリングと呼ばれる処理を施すことにより、地盤面の標高モデル(DEM)を作成することができます。

DEMと同様に、格子状に標高値を配列することにより地形・地物を表現する方法と、TIN(Triangulated Irregular Network:不規則三角網)を構成し、その頂点の標高値で地形・地物を表現する方法の2種類が、DSMの代表的な表現方法です。

DEMやDTMと同様に、DSMの確立した定義は存在していません。ここで説明したDSMをDEMと呼ぶこともあるので、注意が必要です。

都庁付近のDEM

都庁付近のDSM

(2015年11月16日 初稿)

English

DSM /Digital Surface Model

定義

DSMは、Digital Surface Modelの略で、日本語では数値表層モデルまたはデジタル地表モデルと呼ばれています。DSMは、地盤(地形)と、その上にある建物や樹木などの地物を合わせた表層面を数値標高モデル化したものです。