三次元都市モデルは、家やビルの形を表した平面地図と航空写真やレーザー計測データから得られる高さデータをもとに、地形や道路、橋、建物などに高さデータを与えることで都市を立体的に表現した空間情報データです。作成する空間情報データの精度はデータ作成の際に利用する平面地図の情報量、航空写真の地上解像度、もしくはレーザー計測データの点密度等に左右されます。マンションの屋上にある給水塔やエレベータ出口などの形状まで表現することができる精確な空間情報データの作成も可能です。
このような三次元都市モデルは、民間企業ですとビルやマンション等の不動産販売促進、都市の景観検討、車のナビゲーションまたはテレビ番組・映画等の素材として利用しています。例えば、高い建物を建てるとその周りの風の動きに変化が起こります。そのため、三次元都市モデルは建築予定の周りの建物へ与える風の影響シミュレーションに最適です。また、公共事業では都市計画や環境、防災対策等で利用されています。防災対策の一例として津波や河川氾濫が起こった際の水の流れのシミュレーションが挙げられます。
三次元都市モデルはスマートデバイスの浸透により、地図アプリケーションなどを通して、専門家だけでなく一般利用者にとっても身近な空間情報データとなってきています。
(2019年05月08日 更新)
(2014年12月19日 初稿)