土砂災害リアルタイムハザードマップ

避難所の位置や護岸決壊による浸水範囲など、あらかじめ地図上に情報が印刷されているハザードマップとは異なり、土砂災害リアルタイムハザードマップは降雨データや降雨予測データから定期的に土砂災害の危険度を予測し、その都度地図上に土砂災害の危険度を表すものです。この仕組みは物理モデルにより土砂災害の危険度を予測する方法で実用化されています。まず地図の範囲内に敷かれた細かいメッシュにおいて、降雨データを解析しメッシュごとに地下水位を算出します。その地下水位から無限長斜面安定解析をおこなって安全率を算出し、安全率が1未満になるメッシュを土砂災害の危険があると判断しています。

大雨警報(土砂災害)が発表されている状況で、土砂災害発生の危険度がさらに高まったときに発表される土砂災害警戒情報は市町村単位で発表されます。現在運用されている土砂災害リアルタイムハザードマップは、土砂災害警戒情報を補足する情報として、降雨の状況に応じて土砂災害の危険性が高い場所を特定・予測できるため、避難を呼びかける防災担当者の判断を支援することができます。

土砂災害リアルタイムハザードマップを構築するためには、詳細な地形データと、現地調査や文献による地質のデータが必要です。特に地形データは、近年のLP測量により高精度の地形データが得られるようになったことから、地形解析の精度向上し、モデルの設定に大きく役立っています。

(2015年11月18日 初稿)

English

Real-time hazard map for sediment disaster

定義

リアルタイムに提供される降雨データや降雨予測データをあらかじめ設定した地形や地質モデルでシミュレーションをおこなって土砂災害の発生を予測し、その時その時の土砂災害の危険度を地図上に表現したもの。