土砂災害警戒情報

土砂災害警戒情報の発表を判断するための基準を土砂災害発生危険基準線(Critical Line:以下、CL)といいます。CLは、過去に土砂災害が発生した雨量と発生しなかったときの雨量の境界を見出すことで設定されます。具体的には、降雨が土壌中に水分量としてどれだけ貯まっているかを指数化した長期降雨指標(土壌雨量指数等)と短期降雨指標(60分間積算雨量等)の2つの指標を用いて設定します。気象庁のレーダ解析雨量等をリアルタイムで監視し、避難に必要な時間を考慮して、2、3時間後にCLを超えると予測される場合に土砂災害警戒情報が発表されます。

土砂災害警戒情報は、平成17年9月に鹿児島県で運用を開始し、平成20年3月までに全ての都道府県で発表されるようになりました。土砂災害警戒情報は市町村単位で発表され、テレビやラジオ、防災無線、インターネット等を通じて伝えられています。また、気象庁ホームページや、各都道府県の砂防部局等のホームページでも、土砂災害警戒情報を補足する情報として、市町村内のより詳しい危険度がリアルタイムで分かるメッシュ情報や危険度の推移が分かる情報などが提供されています。

土砂災害は予測の難しい災害ですが、土砂災害から身を守るためにも、日頃から土砂災害危険箇所や安全な避難場所を確認しておくとともに、大雨時には土砂災害警戒情報に注意し、土砂災害警戒情報が発表されたら早めに避難することが重要です。

土砂災害発生危険基準線のイメージ

(2014年12月04日 初稿)

English

Warning and evacuation information against sediment-related disaster

定義

土砂災害警戒情報は、大雨による土砂災害発生の危険度が高まったとき、市町村長が避難勧告等を発令する際の判断や住民の自主避難の参考となるよう、都道府県と気象庁が共同で発表する防災情報です。