テレマティクス は「自動車のIT化」ともいえ、自動車へ移動体通信システムが搭載されたことにより外部と接続が可能となり、様々なサービスが提供されています。例えば交通情報提供サービスのVICSもテレマティクスサービスです。VICSはFM多重放送、高速道路の電波ビーコン、一般道の光ビーコンによって道路の渋滞情報や所要時間や事故、工事による規制情報などを配信し、これをカーナビ等で受信・表示しています。また、高速道路の渋滞解消に寄与しているETCも料金所にてキャッシュレスで支払うための外部通信をおこなっており、テレマティクスを用いたサービスとなります。
近年では通信技術の高度化により車両より直接、インターネットへ接続することができ、電子メールの送受信、リアルタイムな走行位置をもとに要求にあった近辺の店舗を案内するサービスや、車両からの自宅にある電気製品の操作を行うサービスなどが展開されています。
また、車の走行軌跡情報をクラウド上にリアルタイムに蓄積することで、ビッグデータとして新たな価値を生んでおり、災害時には通行可能な道を迅速に把握できる手法として注目されています。
自動運転の実現においても、周辺を走行中の車の位置や信号等のリアルタイムな道路情報を車車間や車路間で通信収集する必要があり、テレマティクスサービスの活用が期待されています。
(2015年11月18日 初稿)