位置情報サービスの中でも近年、メディアなどに取り上げられることが多いものの一つに位置情報ゲームがあります。位置情報を取得する機能を備えているスマートフォンの普及が、位置情報ゲームの普及を押し進めることになりました。また位置情報ゲームの中には、端末のカメラで映したその場の風景に、ゲームの世界の風景を重ね合わせるAR(拡張現実)という技術が使われているものもあります。
位置情報ゲームのなかには、指定されたチェックポイントに行くことによってゲームを進めていくタイプや移動距離を累積することでゲームを進めていくタイプなどがあり、いずれのタイプもプレイヤーが移動することが、ゲームを進行させるために必要となります。そのためプレイヤーが移動するための手段となる交通機関や移動先となり得る観光名所や商業施設にとって、位置情報ゲームは需要を増やす可能性を秘めたツールといえます。位置情報ゲームの運営者とこのような他業種とが提携することで新たな需要が創出されるなど、両者にとって有益な状況を創り出すことができます。
位置情報ゲームは屋外を移動しながらプレイすることやある地点にプレイヤーが大量に集まるといったことがゲームの性質上多くなります。そのため人との接触事故やさまざまなトラブルが実際に発生しています。公共のルールを守りながら、ゲームの世界を楽しむことが必要となります。
(2016年10月26日 初稿)