ステレオ画像法には、左右の画像上での画像マッチングにおいて、ミスマッチングが発生することがある、オクルージョンを発見できないことがある、計算時間がかかるなどといった大きな問題点がありますが、この問題点を解決するために、アクティブステレオ法が考案されました。
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スポット光投影法
図1に示すように、レーザビームを対象物に投影してできる輝点(スポット)を異なった角度からカメラでとらえ、スポットの3次元位置を求める手法です。1枚の画像から対象物上の1点だけしか計測できないため、対象物全体を計測するには、レーザビームを投影する方向を順次変化させながら複数枚の画像を撮影する必要があり、撮影に時間がかかります。
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スリット光投影法(光切断法)
図2に示すように、スリット光を投影し、投影したスリット光で作成される対象物上の輝線の位置から対象物の3次元位置を求める手法です。光切断法と呼ばれることがあります。1枚の画像から計測できる点には限りがあるため、対象物全体を計測するには、対象物上をスリット光で走査し、複数枚の画像を撮影する必要があります。しかし、容易に計測の自動化を行うことができ、信頼度の高い計測結果が得られるため、工業計測などで広く用いられています。
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パターン光投影法
図3に示すように、対象物に対して光のコードパターンを投射し、それをカメラで観測することにより、少数の画像から3次元位置を密に計測する手法です。1枚の画像から、多くの点の3次元座標が計測できますが、投影するパターンと画像中のパターンとの対応付けが難しいため、あまり用いられていません。
(2015年11月16日 初稿)