REDD+を実施するにあたり、現在ではフェーズドアプローチという概念が認められています。REDD+を実施する各途上国が、それぞれの国の状況や実施能力に応じて、段階的な準備計画を立案することができます。
第1フェーズは準備フェーズであり、戦略・行動計画の策定や、国の政府機関を対象とした能力開発等を実施するフェーズです。多くの国でREDD+の準備計画が作成され、公開されています。
第2フェーズは実施フェーズであり、引き続き能力開発や技術移転を実施しながら、実証活動を含めた国家戦略や実行計画を実施します。また、MRV(計測・報告・検証)についても検討・試行し、実施まで含まれることが期待されています。MRVのM、計測については、各途上国の技術レベルに応じて、Tier 1からTier 3までの排出量推定方法のレベルから選択することができます。
最後に第3フェーズが、完全実施フェーズです。第2フェーズまでの実施内容を踏まえてMRVが実施され、その結果に基づく活動、すなわち経済的なインセンティブの付与までが実施されるフェーズです。
これらREDD+のための計画策定には、世界銀行が実施している森林炭素パートナーシップ基金(FCPF)やUN-REDDプログラムの支援を受けて作成されることが多いです。
参考文献
・UNFCCC
・REDD-plus CookBook
(2015年11月16日 初稿)