REDD+におけるMRVとは、森林からの温室効果ガス削減の取り組みを保証するための仕組みとなります。森林総合研究所(2012)によると、3つの要素は以下のように説明されています。
- 計測:REDD+活動が行われる森林の面積の変化量や単位面積当たりの温室効果ガスの排出量・吸収量を森林モニタリングによって継続的に計測すること。
- 報告:計測で得られた推測値やその推定の方法、排出削減・吸収源対策の実施状況を定められた様式や手続きに則って情報提供するプロセス。
- 検証:報告された内容が制度や枠組みの要求を満たすものなのか確認する作業。
REDD+は国レベル・準国レベルを前提としており、取り扱う温室効果ガスの規模が大きいことが特徴です。そのため、MRVによる正確で透明性の高い森林モニタリングシステムの構築が必要となりますが、REDD+の実施国となる多くの途上国では森林の温室効果ガス排出・吸収量のインベントリが作成されていない、あるいは正確なものではないことがあります。そのため、途上国においてREDD+活動の際にはMRV制度を設計することは必要不可欠となります。
参考文献
・森林総合研究所(2012)「REDD-plus COOKBOOK」, ISBN 978-4-905304-13-5
(2015年11月10日 初稿)