システムインフラ構築

情報システムの構成要素はハードウェアとソフトウェアに大別することができます。ハードウェアはコンピュータ機器のほか、ネットワークも含みます。ソフトウェアはさらにOS、ミドルウェア、アプリケーションに分類することができます。これらの要素のうち、ハードウェア、OS、ミドルウェアをシステムインフラと呼びます。主に情報システムの非機能要件を実現するためにはシステムインフラが適切に設計されている必要があります。

中規模の社内Webシステムのシステムインフラ構築手順を例に挙げます。Webサーバ2台と負荷分散装置、データベースサーバを調達し、サーバルームに設置します。ハブやネットワークケーブルを接続してコンピュータネットワークを構築します。その後、OSやWebサーバ・データベース等のミドルウェアをインストールします。2台のWebサーバに処理が振り分けられるように負荷分散装置も設定します。

ところで、近年、クラウドコンピューティングが一般的になり、このような従来からのシステムインフラ構築が不要になってきています。クラウドを提供する事業者と契約するだけで、少ない労力でシステムインフラを構築することができるようになりました。利用するクラウドの種類によっては、システム構築の作業が全く必要ない場合もあります。時代によって、インフラ構築の内容も変化してきているのです。

(2015年12月02日 初稿)

English

Construction of information systems infrastructure

定義

システムインフラ構築とは、情報システムが稼動するために必要なコンピュータ、ネットワーク、ソフトウェア等を調達し、適切に配置、設定することです。