斜面崩壊

斜面崩壊は、斜面表層の土塊を動かそうとする力(重力)とその場に留まろうとする力(摩擦など)との釣り合いが失われると発生します。普段は両者の力は釣り合っていますが、降雨などにより表層に水が浸透すると浮力が発生して摩擦が弱まり、重力との釣り合いが失われると突発的に崩壊が発生します。崩壊土砂が山地河道に直接流れ込むと土石流の発生につながる場合があります。斜面崩壊の大半は降雨に起因するものですが、降雨以外の原因が作用して発生することもあります。主な例として、積雪の融解により表層に水が浸透して崩壊に至る場合や、地震の振動や強風(立木の振動)により表層が乱されることで崩壊する場合があります。なお、地下深くの基岩までを含めて大規模に崩落する現象については、深層崩壊と呼び、斜面崩壊とは区別しています。

崩落した土砂は人家のあるところまで一気に到達します。全国各地で斜面崩壊による建物への被害が発生していますが、人的被害については、斜面に面した部屋に居なければ被害を免れる可能性が高いため、土石流より人的被害の危険性は小さいと言えます。

斜面崩壊は、山間部だけではなく都市部でも発生します。東京23区にも崩壊の危険がある斜面が多く分布し、土砂災害警戒区域に指定されています。また、堤防や道路法面などの人工的な斜面が崩壊する場合もありますが、特に盛土は自然斜面と比べて固結が弱いので注意が必要です。

(2016年10月21日 初稿)

English

Slope failure

定義

斜面崩壊は、山腹斜面の表層土塊が何らかの原因で安定を失い一気に崩落する現象です。ただし、地下深くの基岩までを含めて大規模に崩落する現象については、深層崩壊と呼び、斜面崩壊とは区別しています。
斜面崩壊の大半は降雨に起因するものですが、他には、積雪の融解や、地震、強風(立木の振動)、など様々な原因が作用する場合があります。