国土利用計画

国土とは、現在と将来における国民のための限られた資源であり、生活をするために必要な基盤です。この国土において、健康で文化的な生活環境の確保や、公共の福祉の優先、自然環境の保全等を行うために必要なのが国土利用計画です。

国土利用計画の根拠法である国土利用計画法は、国土利用計画の策定について定め、土地利用基本計画の策定、土地取引の規制に関する措置その他土地利用を調整するための措置を実施することにより、国土形成計画法による措置とともに、総合的かつ計画的な国土の利用を図るための法律です。土地利用を調整するための措置として、土地利用基本計画、土地取引規制、遊休土地制度の3つの制度が規定されています。

国土利用計画では、国土の利用に関する基本的な構想と、利用目的に応じた区分ごとの規模の目標、設定した目標を達成するための方法を定めます。対象とする区域ごとに定められており、日本全体についての全国計画、都道府県についての都道府県計画、市町村についての市町村計画があります。この対象区域の異なる3つの計画が十分に調整されるよう、都道府県計画と市町村計画は、それぞれ全国計画と都道府県計画を基本としてつくられ、全国計画と都道府県計画は、都道府県知事や市町村長の意見を踏まえて作成されます。また、全国計画と都道府県計画については、都道府県レベルでより細かい土地利用を定める、土地利用基本計画の基本となります。

図 国土利用計画と諸計画の関係

参考文献
1.国土交通省:土地利用関連 土地総合情報ライブラリー、http://tochi.mlit.go.jp/seido-shisaku/tochi-riyou、平成29年8月22日
2.国土交通省:国土利用計画(全国計画)―第五次―の概要、平成29年8月22日

(2017年10月13日 初稿)

English

National Land Use Plan

定義

国土利用計画は、国土利用計画法に基づいて、限られた資源であり生活の基盤となる国土を、総合的かつ計画的に活用していくことを目的とする計画です。国土の利用目的に応じた目標と、それを達成するために必要な措置について定めます。対象とする地域ごとに定められ、全国計画、都道府県計画、市町村計画があります。