航空機グリーンレーザ測深(ALB)

一般にグリーンレーザと呼ばれるレーザ測深は、航空機から近赤外パルスレーザ(波長1064ナノメートル:nm)と、グリーンパルスレーザ(波長532nm)を照射して、水面から反射してくる近赤外パルスと水中を透過して水底から反射してくるグリーンパルスの反射時間の差から水深を求める計測システムです。測深では、約5mメッシュの水底地形計測を可能としており、精度は水深10mで約0.3mの誤差(水路測量業務準則)をクリアしています。

測深可能な深さは、水中での光のエネルギーの散乱、減衰、反射(底質の硬さ)の作用によって決まるもので、中でも濁度(水の濁り具合)の影響を最も受けます。目安としては、水の透明度の約1.5倍~2倍といわれており、概ね水深15m前後までの測深が可能となります。

航空機グリーンレーザ測深(ALB)の利点は、人や船が測量しにくい干潟や河口などの浅瀬、崖地形・サンゴ礁地形といった浅海部が安全に計測できるようになります。近赤外パルスレーザは、陸域で使用する航空レーザ測量と同じ原理で計測しているので、陸域から浅所までシームレスな地形モデルが得られるようになります。

このため、船からの音響測深(ナローマルチビーム)との併用により、水陸一体の地形情報を効率的に整備可能となり、河川・海岸での土砂収支、沿岸域での漁場整備などの保全・整備、船舶の航行安全や海域保全の基盤情報として活用されます。

図1 航空機レーザ測深のイメージ

(2017年12月06日 更新)
(2017年10月27日 更新)
(2017年06月09日 初稿)

English

Airborne Laser Bathymetry

定義

航空レーザ測量では、航空機に搭載したレーザスキャナから地上へレーザ光を照射し、反射時間から、地上の標高や地形を計測します。航空レーザ測深は、この原理を用いて、波長の異なる2つのレーザ光を同時に照射し、その反射時間より水中の深さや海底地形を計測する方法です。今後、研究が進むと、地上から水中まで連続かつ正確に計測可能となり、河川・海岸、漁場など沿岸域の保全・整備に大きく貢献すると期待されています。