下水道台帳

下水道には管路施設(下水道管)と処理場やポンプ場があり、下水道管の要所には点検のためのマンホールが設置されています。下水道管には、雨が降って溜まった水(雨水)を速やかに流し去ることにより水害を防止する目的と、水洗式トイレからのし尿や、台所の調理や洗濯で生じる生活排水(汚水)を下水道管に収集・消毒し、公衆衛生を保つという2つの目的があります。

水道台帳は、管路施設を適正に維持管理する上で重要な役割を担っており、下水道管やマンホール(人孔)の位置や深さを正確に把握する必要があるため、電子平板(GPSとコンピュータを使って地形図を作成する機器)や、航空写真を利用した測量により位置を特定し、地図上に管路施設を記入して作られています。これまで多くの自治体が下水道台帳をアナログ(紙)の図面で作成してきましたが、昨今ではGIS(Geographic Information System:地理情報システム)の普及に伴い電子地図で整備されつつあり、自治体窓口での閲覧やインターネット公開により住民サービスの向上に寄与しています。

多額の建設費を投じて戦後急速に普及した管路施設は、今後、維持管理や更新時期が集中的に到来します。下水道台帳や点検調査の結果から得られる破損や腐食などの情報から、将来の劣化状況を予測して長寿命化対策(予防保全的な工事)を行うことにより、更新に係る膨大な事業費を抑制することが急務となっています。さらに近年では汚水と雨水を排除する目的に加え、高度な浄化処理による水質環境の保全、頻発する地震に伴う耐震化、ゲリラ豪雨による浸水対策、災害時の迅速な復旧支援などが注目されており、これらの課題を解決するうえでも下水道台帳の有効活用が期待されています。

(2015年01月26日 初稿)

English

Sewer Ledger

定義

下水道とは雨水および汚水を下水道管に集めて公共用水域へ排出するための施設・設備の総称です。下水道台帳は下水道管の位置・深さ・管の口径・材質や、公共ますの位置等、下水道管の埋設状況を記載しています。