海図作成

船舶に備え付けられている海図は、航海のために必要な情報、すなわち水深、底質、海岸地形、海底危険物、航路標識などが、正確に見やすく表現されています。また、海図は、航海以外にも、漁業者や釣り人など利用されており、灯台などの航路標識の位置、定置網などの漁具の位置、無線局の位置、沈船の位置、海流・潮流一般、港界、海底の底質などが示されています。

海図での水深表示の基準面は、地形図の東京湾平均海面(T.P.)と異なり、船舶の座礁を防止するために、年間で最も海面が低くなる最大干潮時に匹敵する最低水面を0メートルとします。また、高さ表示でも、安全航行を考慮し、航路上の橋や鉄塔などによって空中に張り渡した電線の高さは、年間で最も海面が高くなる最大満潮時に匹敵する最高水面を0メートルとします。なお、水面、航路上以外の陸地の灯台、山など陸地の標高は、年間の平均海面に匹敵する平均水面を0メートルとします。

海図作成は、海上保安庁、水路測量技術の資格を有する民間技術者を主体に、水路業務法及び関連する準則、告示等の水路測量関係規則という法律に基づいて行われます。主な調査としては、海上位置測量、水深測量、潮位観測(験潮)、底質調査などを実施し、特定位置での水深、潮汐の干満による水深補正値など海図に必要な情報を取得します。また、調査より得られたデータは、海洋保安庁で審査を行ったうえで、海図に反映されています。

参考文献
・路測量業務準則(平成26年3月31日 保海技第175号 一部改正)
・水路測量業務準則施行細則(平成26年3月31日 保海技第253号 一部改正)

(2015年11月16日 初稿)

English

Charting

定義

海図作成とは、船舶が安全に航行するための情報(水深、底質、海岸地形、海底危険物、航路標識など)を『海の地図』として新たに作成、あるいはそれら情報を更新する作業を指します。我が国では、海上保安庁が中心となり、民間の測量業者とともに水路業務法などに基づき、海図の作成、更新が、随時行われています。