除染作業管理業務は「除染工事発注機関」、「除染工事計画コンサルタント会社」、「除染工事会社」の3つの機関が各々の役割を果たすために、除染対象敷地の関係者、調査実施の意思、除染対象敷地の空間放射線量、除染工事計画資料、除染工事結果、除染後の空間線量、除去物の仮置き場位置情報等の各種情報、敷地関係者からの要望および各工程の進捗状況を把握することが必要です。除染支援システム(Decontamination support system)は、数千箇所に及ぶ各除染対象敷地の各種情報についてクラウドサーバを介してリアルタイムな情報共有を実現するシステムです。
例えば、除染発注機関に敷地関係者から「庭の植木は除染しないでほしいがこの要望に応えてもらえるのか」という連絡があった際に、対象敷地の進捗状況を確認し、コンサルタント会社および工事会社に対し情報共有をはかることが必要になります。本システムにより敷地関係者に対し進捗状況を的確に伝達することができ、情報登録を行うことにより、コンサルタント会社および工事会社に対しリアルタイムな情報共有が図られると共に、履歴情報としても登録情報を確認することができるため、情報伝達対応漏れによる除染対象関係者からのクレームを最小限に防ぐことが可能となります。
(2015年11月18日 初稿)