家屋には、新築、取り壊し、建て替え、増改築といった経年異動が常に生じています。自治体や地図会社等が所有する家屋現況図を更新するためには、それらの家屋の異動状況を把握していくことが必要になります。しかし、そうした変化をすべて現地調査で把握しようとすると膨大な作業量になる上に、限られた人員や作業期間で行うことを考慮すると非常に困難なものになります。そこで現地調査を効率よく行うために、家屋の異動状況をあらかじめ把握する調査のことを家屋異動判読調査と言います。
家屋異動判読調査は、二時期(前回撮影、今回撮影)の航空写真の家屋形状を対比・判読を行うことで家屋の異動状況を把握します。航空写真の対比・判読方法は家屋を一棟単位に照合します。経年異動のない家屋はチェックマークを入力し、経年異動の生じた家屋には異動した部分に異動記号を記載します。判読作業は作業者を変えて複数回行い、最終的な判読結果を前回撮影時に作成した家屋現況図に反映して、現地調査での確認用資料とします。
(2019年05月08日 更新)
(2015年11月18日 初稿)