道路には、高速道路、国道、県道、市道などの種類がありますが、それぞれの道路管理者は道路の区域、道路の延長・幅員、舗装の種類、道路施設(橋・トンネル・踏切)など を管理するための道路台帳を作成しています。道路台帳は、道路法28条で作成が義務付けられていて、道路の戸籍簿とも呼ばれています。
道路台帳は図面と調書から構成されています。図面は縮尺が1/1000以上の精度の高い地図で作成され 、道路の細かな形状や、歩道、側溝、道路の幅員などが詳細に地図上に表現されています。調書とは、図面に表示されている幅員値や、道路延長・面積などの数値を集計した表です。路線ごとや管轄内の集計、道路施設の数など、さまざまな種類の集計がされていて、自治体や国の統計情報としても利用されています。また、道路の新設や拡幅に伴い、道路台帳も修正しています。
道路台帳の利用方法として、建築時に建物が面する道路が公道かどうかや道路幅員の確認などがあります。以前は、図面はポリエステルフィルムに製図、調書は紙に印刷したものでしたが、近年はデータ化が進んでパソコン上で管理運用している道路管理者も多くなってきています。窓口にタッチパネルシステムを設置して道路台帳の閲覧・印刷サービス、ホームページでの道路台帳公開などを行っている道路管理者もいます。
(2015年02月05日 初稿)