危険水位等基準水位

危険水位等基準水位は、洪水予報河川、水位周知河川、水防警報河川において、基準水位観測所における水位として設定されます。氾濫危険水位および特別警戒水位は、市町村長による避難勧告等発令の目安となる水位です。河川からの越水・溢水が始まるまでに、住民が避難完了するのに必要な時間を考慮して設定されます。避難判断水位は、市町村長による避難準備情報発表の目安となる水位です。避難所開設に必要な時間等を考慮して設定されます。水防団待機水位、氾濫注意水位は、それぞれ水防団の待機、出動の判断基準となる水位です。年間の到達頻度等を考慮して設定されます。

台風や集中豪雨等により河川の水位が上昇している時、水位観測所で時々刻々と観測される水位と予め設定された基準水位に基づき、洪水による堤防の損傷等を早期に発見・対処したり、氾濫の危険が迫る前に避難を呼びかけたりするための適切な判断が行われることになります。

基準水位に基づく、水防活動、避難行動により洪水や氾濫による被害を軽減していくことが望まれます。なお、各水位の設定方法は、以下の要領・基準等に詳しく記載されています。『危険水位及び氾濫危険水位の設定要領/中小河川の特別警戒水位の設定要領/洪水予報河川における避難判断水位の設定要領(平成26年4月、国土交通省水管理・国土保全局)』『河川砂防技術基準 維持管理編(河川編)(平成27年3月、国土交通省水管理・国土保全局)』

参考文献
・内閣府(防災担当)(2014):避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン.

(2015年11月18日 初稿)

English

River flood dangerous water level and criteria water level

定義

危険水位等基準水位は、河川における水防活動や避難勧告等の発令の目安となる水位です。水位の高い方から、氾濫危険水位、避難判断水位、氾濫注意水位、水防団待機水位があります。このうち、氾濫危険水位については、対象河川が水位周知河川の場合には特別警戒水位と呼ばれます。