行政では固定資産税における土地評価と家屋評価は、それぞれ別々に作業を行ってきました。そのため、家屋の課税漏れや家屋情報の連携ミスによって、土地における固定資産税の軽減措置である小規模および一般住宅用地特例の適用誤り等の問題が発生し、課題となっておりました。
そこで、家屋の情報なくして完結しない土地評価を家屋調査とあわせて行う「土地と家屋の一体評価」という、固定資産税制度そのものの構造的課題解決に直接結びつけることを目的とし、固定資産悉皆調査という用語が生まれました。
土地評価業務では、民間委託で地目認定業務や画地認定業務、画地条件計測業務、土地価格比準表の作成、路線価の付設等、全般的に業務を行っているが、家屋評価業務は、今まで行政だけで行っていた閉鎖的な業務であり、民間で行っていた業務としては、家屋全棟調査業務や家屋異動判読業務といった「課税と現況の不一致(未評価家屋)」を抽出する業務でした。
そこで、前述の既存業務に加え、未評価家屋を評価するための評価手法の提案や比準表の作成、評価額の算出といった業務、更に土地における地目や画地の検証を含めた、土地と家屋の一体評価業務として固定資産悉皆調査を行います。
(2019年05月08日 更新)
(2015年11月18日 初稿)