指定文化財・登録文化財

指定文化財は、保護、保全を目的として指定される文化財のことで、国指定を受けたものは「重要文化財」と呼ばれ、そのうち特に価値の高いものを「国宝」と指定し、また、伝統技術保持者として認定された人を「人間国宝」と呼びます。その他、重要なものとして指定される「民俗文化財」や「特別史跡」、「特別名勝」、「特別天然記念物」等があります。

また、登録文化財は、活用しながら保全を図ることを目的として登録される文化財であり、平成8年(1966年)の文化財保護法の改正により設けられた、文化財登録制度に基づき登録されます。近年の国土開発や都市計画の進展、生活様式の変化等により消滅の危機にさらされている近代等の文化財建造物を後世に継承していくために設けられた制度です。登録されると、修理のための設計監理費の補助や減税の措置が受けられます。

指定文化財については、活用が限定的で厳しい規制がありますが、登録文化財については、外観を大きく変えなければ改修や改装も認められます。

参考文献
・文化庁ホームページ

(2015年11月18日 初稿)

English

Designated cultural property /Registered cultural property

定義

指定文化財とは、文化財保護法、文化財保護条例で保護の対象として指定されている文化財のことです。有形文化財、無形文化財、民族文化財、記念物、伝統的建造物群のうち、特に貴重なものを国や地方自治体が指定します。登録文化財とは、都市開発等による消滅が危惧される近代建造物を守るため、保存及び活用が特に必要とされるものを文化財登録制度に基づき、登録するものです。