現在の我が国での発電電力のうち、再生可能エネルギーによるものの割合は10%程度(水力除くと3%程度)です。長期エネルギー需給見通し(平成27年7月)では、2030年における電源構成に関して再生可能エネルギーの割合を22~24%(省エネ最大ケース)としています。これを実現するには、効果的に再生可能エネルギーの導入を行う必要があります。
新エネルギーとは、再生可能エネルギーなどの非化石エネルギーの中でも、経済性における制約から普及が十分でないものであって特に導入を促進すべき技術を指し、「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」および政令でその種類が規定されています。
普及拡大に向けては、地域の自然環境や経済活動等の状況を踏まえる必要があり、そのため都道府県、市町村では、各地域の産業や土地の状況に適した基本方針として「新エネルギービジョン」を策定しています。策定にあたっては、環境・エネルギーに対する地域全体の意識を高めるよう、地方公共団体が地域の住民や企業と連携した取組みとすることが重要であるため、有識者や住民が参加する協議の場で内容が議論されます。また策定後は、時代とともに変化する地域社会の姿に適合するように見直しも行われています。
エネルギーは私達の生活に欠かすことのできないものです。太陽の光や風、水、バイオマスなど、地域の資源を上手に活用し地域で利用する、エネルギーの地産地消に期待が高まっています。
参考文献
・新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(平成九年四月十八日法律第三十七号)
・新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法施行令(平成九年六月二十日政令第二百八号)
・経済産業省(2015):長期エネルギー見通し(平成27年7月) https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/mitoshi/pdf/report_01.pdf 2020年3月26日閲覧
・資源エネルギー庁(2018)
https://www.meti.go.jp/press/2018/07/20180703001/20180703001.html 2020年3月26日閲覧
(2020年03月30日 更新)
(2019年03月30日 更新)
(2015年11月18日 初稿)