「防災の主流化」という語は1999年頃から国連の場で使われ始めましたが、防災・減災のためにとるべきと考える方法が変化してきているため、使われている「防災の主流化」という言葉の意味も徐々に変化し、拡大しており、また使われる地域によっても意味が異なり、2015年現在、世界共通の定義というものはありません。
国連の場で使われている一般的な意味としては、防災の主流化とは3つのポイントで構成されていると言われています。
一つ目は、防災を政策の優先課題にすることです。つまり、来ないかもしれないからと後回しにするのではなく、明日来るかもしれないと思って、災害に対して優先的に対策を講じていくということです。
二つ目は、途上国などの都市計画や地域計画などに防災の視点を取り込んで、災害に対して強いまちをつくることです。
三つ目は、防災に対しての事前の備えのための投資を増大させることです。これは、防災に関する商品開発や、ノウハウ、サービスなどを考え、防災・減災に資する開発に対する投資を増大させましょうというものです。
(2015年11月10日 初稿)