ITS

道路交通システムに関する研究は、1970年代初頭から行われてきました。1994年には、第1回ITS世界会議がパリで開催され、今日まで毎年各地で世界会議が開催されています。
日本では、1996年7月に警察庁、通商産業省、運輸省、郵政省、建設省の計5省庁(当時名称)により「ITS推進に関する全体構想」が策定されました。本構想の内容は、道路交通に関する9分野(①カーナビゲーション ②ETC ③安全運転支援 ④交通管制 ⑤道路管理 ⑥公共交通管理 ⑦商用車運転管理 ⑧歩行者支援 ⑨緊急車両管理)について、産官学民が一体となって開発推進をするというものです。

ITSの具体例は、VICSを搭載したカーナビゲーションが挙げられます。VICSとは、渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに送信し、カーナビゲーション上に表示する情報通信システムのことです。
このような道路環境を改善するシステムによって、渋滞や事故の防止、運転者の快適性向上、そして環境にやさしい道路交通社会が期待されます。

参考文献
国土交通省道路局:高度道路交通システム(ITS)推進に関する全体構想
参照2015年9月

(2015年11月16日 初稿)

English

Intelligent Transport Systems

定義

ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)とは、最先端の情報通信技術を利用し、交通事故、渋滞などの道路交通上の問題を解決することで、輸送効率や快適性の向上、環境保全を目的にしたシステムです。