受援計画

受援計画は、効果的な災害応急対策を遂行し、迅速・円滑な被災者支援を実現することを目的として策定されるものであり、大規模災害時の様々な支援を円滑に受け入れるための体制の整備内容や、受援を考慮した効果的な災害応急・復旧対策の遂行内容、迅速な被災者支援の実践内容を明確にするものです。

政府の防災対策に関する基本的な計画である防災基本計画には、地方公共団体及び防災関係機関に対して、地域防災計画や防災業務計画等に受援計画を位置付けるよう努めるとともに、以下の必要な準備を整えるよう記載されています。

○受援先の指定  ○受援に関する連絡・要請の手順  ○災害対策本部との役割分担・連絡調整体制 
○応援機関の活動拠点  ○応援要員の集合・配置体制や資機材等の集積・輸送体制等

受援計画を策定するにあたり、計画内に記載すべき構成は基本的事項、人的支援受入計画、物的支援受入計画、災害ボランティア受入計画などになります。内容を例示すると次のとおりです。基本的事項では、受援本部等の設置・体制、受援本部等の役割、経費負担の考えなど。人的支援受入計画では、受援対象業務一覧、応援要請方法、便宜供与の内容など。物的支援受入計画では、物資集積・配送拠点の指定・運営方法、輸送手段の確保方法、物資の必要量・供給量の把握方法、応援要請方法など。災害ボランティア受入計画では、災害ボランティアセンターの設置・支援・業務内容などです。

(2016年11月11日 初稿)

English

Support-receiving plan

定義

受援計画とは、大規模災害発生時において、地方公共団体や防災関係機関が、他の地方公共団体や自衛隊、災害ボランティアなどの外部からの支援を円滑に受入れるための基本的な考え方や留意点を示すとともに、発災時の混乱期においても早期の応援要請を可能とするために、受援の基本的事項、人的支援・物的支援、災害ボランティア受入方法・手段などを事前に取り決めておく計画です。