BIMは、Building Information Modeling(ビルディング・インフォーメーション・モデリング)の略称で、従来の2次元の図面による設計に代わり、コンピュータ上に建物の3次元モデルを構築し、そこにコストや関連するあらゆる属性情報を付加しておくことで、建物の計画、設計、施工、維持管理のライフサイクル全般において活用できるデータを用いる建築の新しいワークフローのことを言います。
データがすべて3次元で構築されていることで、実世界と同じ3次元空間での収まりの確認、部材や配管の干渉チェックなどを行うことができ、さらにコストや管理情報などの属性データを利用して積算や施工計画および建設後の管理業務までも行うことができます。
BIMを用いることで、他部門や関連会社とのデータの共有や共同設計も可能となり、意思決定が円滑になり、設計や施工のミスを大幅に削減することで結果的に時間の短縮とコストの削減を図ることができます。当初は2次元の図面に比べて入力が複雑で、入力した大量なデータの処理に時間がかかっていたためなかなかBIMが浸透しなかったのですが、近年のコンピュータ性能の向上とソフトウェアの進歩により、BIMを効率的かつ実用的に利用できるようになりました。
なお、土木分野においてはBIMに代わるCIM(Construction Information Modeling)を用いた3次元の建設業務が行われつつあります。
(2015年11月14日 初稿)