CIMは元々、BIM(Building Information Modeling)から派生して生まれた言葉です。BIMは、建築分野において建物に関連するコストや材料など、様々な属性情報を3次元モデル上に反映させることで効率化を図る建築の新しいワークフローを指します。CIMはこれら建築分野の動きを受け、土木学会建設マネジメント委員会主催のシンポジウム(佐藤、2011)にて発表されました。
CIMの導入で期待されていることとして、図面に表現することが困難であった時間軸があります。3次元の図面情報に時間軸を追加した4次元とすることで、工期ごとの施工状況をシミュレーションにより確認することができ、現況と照らし合わせることで効率的な計画の練り直しも可能となります。
また、資材数量やコスト、その他施工管理に必要な全ての情報を一元管理することで、今まで以上に生産性を高めることが期待出来ます。
なお、課題として複雑な3次元CADソフトを操作できる技術者及び3次元モデルを作成する技術者が少ないことから、CIMを採用した施工管理は、まだ一般化されていません。
CIMが提唱されてから数年ほどであるため上記のような課題はありますが、土木分野の新たな動きとして期待が集まっています。
参考文献
・佐藤直良(2011), BIM からCIM へ ~建設生産システムのイノベーションに向けて~, 2011 年度第3回公共調達シンポジウム基調講演
(2015年11月17日 初稿)