合意形成支援ツール

「対話型復興まちづくりに向けた合意形成支援ツール」は、「GIS導入支援ツール」と「プレゼン支援用シミュレーションシステム」の2つから構成されます。

「GIS導入支援ツール」は2次元のGISであり、地図や航空写真、津波シミュレーション結果、復興まちづくり計画などの情報を整理するソフトウェアです。「プレゼン支援用シミュレーションシステム」は2次元のGISツールから必要な情報を取り込み、まちづくり計画などの内容を3次元で表現するソフトウェアです。

これまでの平常時における計画づくりでは、主に文章や表・グラフ、2次元の図面、鳥瞰図や模型等が説明資料として用いられてきましたが、まちの姿を大きく変える必要がある場合には、3次元での将来イメージの理解促進が重要となります。

具体的には、①地形や航空写真を3次元化し、鳥の目線や人の目線などあらゆる視点で確認したり、津波予測などの情報を重ね合わせてまちの危険性を分かりやすく表現することができます。また、②将来のまちづくり計画を3次元に取り込むとともに、複数の計画案を比較表示できます。さらに、③集団での高台移転等の計画案について、低層や中高層の建物、樹木や車等の3次元パーツを配置し、新しいまちなみイメージを静止画だけでなく動画としても表示できるため、新しいまちなみのイメージを住民や関係者と共有し、速やかな合意形成と意思決定を図ることが可能となります。

参考文献
・対話型復興まちづくりに向けた合意形成支援ツールの構築に関する業務報告書(H24年3月、国交省)

(2015年11月18日 初稿)

English

Software support for consensus building

定義

平成23年3月11日に発生した東日本大震災を受け、復興まちづくり計画を円滑に実施に移すため、国土交通省が「対話型復興まちづくりに向けた合意形成支援ツールの構築に関する業務」において構築したソフトウェアのことで、防災集団移転や津波復興拠点整備等の計画内容を新しいまちなみのイメージとして分かりやすく表示するためのツールです。