最近注目されている分野として、自動車などの移動体やスマートフォン等のIT機器など、対象とするアセットについて、ITを利用して現在位置を地理的に把握したり追跡を行うといったニーズが高まっています。
一例として、自動車などの移動体やスマートフォン等のIT機器などの現在位置を把握する場合、GPSやRFID、NFC、Wi-Fiなどが発する電波情報や識別情報を利用することで、アセットトラッキングを行うことが可能です。
ITを利用した現在位置を測位・追跡する技術は、昨今広く普及しており、リアルタイムまたは任意の期間における位置情報取得や蓄積、それに基づくデータ分析等、様々な分野での活用が進みつつあります。
例えば、タクシーが今どこにいるか、どのようなルートで移動中であるか、といった現在位置の情報を管理センターで把握したり、スマートフォンで自分の現在位置を地図上に表示して確認できます。
他にも、バス路線の最適化や、屋外看板などの広告表示場所の適地選定など、アセットトラッキングを活用することにより、社会の利便性向上や人・モノの保護など様々な場面で広く役立っています。
GPSなどには、世界中で共通して利用できるよう、標準規格に則った位置測位の方法が使われていますので、電波が届くところでは、どこにいても現在位置を特定できるようになっています。
位置測位の方法については、技術的な違いや装着方法の違いなどから、次のような種類の方法が主に利用されています。
・GPS(Global Positioning System,全地球測位システム) :専用端末、スマホ組み込みなど
・RFID(Radio Frequency Identifier) :専用のIDタグなど
・NFC(Near Field Communication) :専用端末(カードタイプなど)、スマートフォンへのソフト組み込みなど
・BLE(Bluetooth Low Energy) :専用端末、スマートフォンへのソフト組み込みなど
・Wi-Fi :専用端末、スマートフォンへのソフト組み込みなど
・バーコード :印刷物、シールなど
これらの測位方法は、用途や条件などにより、複数の方法を組み合わせて利用されることもあります。
(2017年12月08日 初稿)