道路舗装は、車両の荷重などで日々少しずつ破壊が進んでいます。この破壊が蓄積すると、舗装表面に凹凸が生じ、舗装が剥がれて、走行の快適性が損なわれます。また、運転操作を阻害して事故を起こすことや揺れによって運搬するものを破損することがあります。路面性状調査は、これらを未然に防ぐために実施されるものです。
路面性状調査では、舗装上に発生したひび割れ(写真1)、わだち掘れ(車が通行する方向に沿って発生した凹み)、平坦性(車が通行する方向に沿って発生した凹凸)、IRI(国際ラフネス指数:乗り心地の観点から舗装路面を評価する指標)を把握するためにデータを取得します。データから舗装状態を数値化し、劣化している箇所を特定します。調査に際しては、公的機関の試験に合格した測定機器を搭載した大型車両(写真2)やMMS搭載車両を用います。これらの車両は走行しながら、路面状況を自動計測してデータ化することができます。そのため、長い距離を短期間で調査することができます。また、自動車専用道路や交通量が多い地点でも安全に調査を行うことができます。
調査は定期的に実施し、前回調査との比較から経年劣化の状況を分析します。調査結果は、工事計画や費用算出の基礎資料として活用され、効率的な修繕のための年次計画の立案に役立てられます。
(2022年12月05日 更新)
(2015年02月17日 初稿)