流況観測

流況観測は、海岸地形の変化(埋立地や防波堤の設置など)に伴う直接的影響や、流況の変化が原因と考えられる水域環境(水質、底質、海洋生物など)への間接的影響の可能性が考えられた場合などに実施します。

観測は、海岸地形の変化の大きさや、影響を受けた水域環境の現象規模、発生期間などによって、測定する位置、水深、期間や測定機器が決定されます。測定結果は、同時に観測される水温や塩分濃度などの種々の環境データ、コンピュータを用いた数値シミュレーション結果とともに、影響のレベルや現象の発生要因などを解析します。

表1に、主な流速計の仕組みや測定方法の概要について記載します。

(2015年11月18日 初稿)

English

Current Observation

定義

流況とは、水の流れの状態(向き、速さ)を示します。代表的な水の流れには、高いところから低いところへ重力により流れる河川流が挙げられます。また、海では、月や太陽の万有引力で発生する潮流や、地球規模の季節風や卓越風で発生する海流があります。流況観測とは、流れの向きや速さの時間的変化を一定間隔で測定するものであり、流れの向きは、風や波の場合と方向が正反対となる流れ去る方向で表現します。