火山シミュレーション

火山シミュレーションは、火砕流や溶岩流、火山泥流、噴石、降灰などの各火山現象を単純な数値モデル化したものであり、到達範囲や影響、到達時間などを定量的に予測や評価を行うツールとして活用されています。火山シミュレーションを用いることで、噴火規模や火口位置などを変えて事前に影響範囲の予測を行うことができ、火山ハザードマップの作成や、避難ルート・避難場所の検討資料など、火山防災に活用されています。

火山シミュレーションを行う際には、適切なモデルの選択とパラメータ設定が最も重要になります。噴火現象や規模、必要なアウトプットなどにより適したプログラムは異なります。計算に必要なパラメータは、過去の噴出物の地質調査や噴火実績による再現計算、噴火様式の似ている他火山での事例を参考にするなどで設定します。モデルにパラメータを設定し、シミュレーションを行います。その結果はGIS等を用い、影響範囲図等として作図します。

噴火規模が大きくなると降灰が火山山麓周辺だけではなく広範囲に拡がり、道路や鉄道、上水道などのインフラや農作物をはじめとして社会生活に広く影響をおよぼすことが懸念されます。降灰の影響範囲は噴火時の気象条件、特に風向・風速によって大きく変化することから、降灰によるリスクは、風向・風速などの条件を変化させた大量のシミュレーションを実施し、確率論的な手法によるリスクマップを用いた評価が効果的です(図1)。

図1 降灰リスクマップの例(降灰10kg/m2の降灰確率)

(2015年11月18日 初稿)

English

Numerical Simulation of Volcanic Hazard

定義

火山噴火により発生する火砕流や溶岩流、火山泥流、火山灰などの影響範囲を数値計算によって推定するもので、その結果は火山防災やリスク評価に活用されています。