防災・減災

従来の防災は、災害を防ぐための技術・知識・体制・能力の向上に力を入れてきました。その結果、災害による死者数は減少傾向になりましたが、気候変動や都市部への人口集中などの世界的な変化から、災害による経済的な被害は逆に増え続けています。開発途上国にとって災害は、貧困や衛生状況・教育アクセス悪化など、負の連鎖の要因となっていて、様々な災害対策が講じられている先進国でも、大規模災害だけでなく、限られた地域に頻発する小中規模の災害が生活や生計へ大きく影響することが判ってきました(国連, 2015)。
そのため、防災により災害そのものをなくそうとするばかりでなく、災害は避けられないと考えて、災害からいち早く立ち直るための様々な対策を事前に講じておくことが重要である、と認識されるようになりました。その考えはDRR(防災・減災)と呼ばれ、2015年の仙台防災枠組(2015-2030)に盛り込まれています。
新しい防災・減災という考え方は、専門機関による防災力の向上に頼るだけでなく、社会の構成員であるすべての人が行動し、人命だけでなく生活や生計への災害の影響を最小に抑え、被災したコミュニティが速やかに立ち直ることを目指します。実は日本の「自助・共助・公助」に似ています。防災・減災は国土強靱化や、持続可能な開発目標(SDGs)につながっています。

参考文献
国連(2015): 国連世界防災白書2015概要(和文), p. 1, 国連国際防災戦略事務局
ウェブサイト http://www.preventionweb.net/english/hyogo/gar/2015/en/home/media.html
ダウンロードリンク
http://www.preventionweb.net/english/hyogo/gar/2015/en/gar-pdf/GAR15_at_a_glance_JP.pdf

(2016年10月26日 初稿)

English

Disaster Risk Reduction (DRR)

定義

従来の防災は、災害を防ぐための技術・知識・体制・能力の向上に力を入れてきました。その結果、災害による死者数は減少傾向になりましたが、気候変動や都市部への人口集中などの世界的な変化から、災害による経済的な被害は逆に増え続けています。開発途上国にとって災害は、貧困や衛生状況・教育アクセス悪化など、負の連鎖の要因となっていて、様々な災害対策が講じられている先進国でも、大規模災害だけでなく、限られた地域に頻発する小中規模の災害が生活や生計へ大きく影響することが判ってきました(国連, 2015)。