加速度センサ

例えば、車が動き出した時、私たちは後ろに引っ張られるような力を受けます。このように、ものが動いたり止まったりする時の速度の変化を数値で表したものを加速度と呼びます。加速度センサとは、ものが動く時の速度の変化を取得する装置のことです。速度の変化から、ものの動く速さ・向き、動いた方向・距離が計算できます。他に慣性計測装置と呼ぶこともあります。私たちは、動くものを見たり、自分が乗っている乗り物の速さの変化を体で感じたりすることで、おおよその加速度を予想することができますが、加速度センサを使うことで、より正確な加速度を求めることができるようになります。

加速度センサが使われている例として、家庭用ゲーム機のコントローラでの動きの計測や、航空機、軍事用ミサイルの位置補正への活用などが挙げられます。

加速度センサは、他のセンサと組み合わせることで、より効果的に使うことができます。例えばカーナビに使われているGPSは、車の位置を求めるために欠かせないものになっていますが、人工衛星の電波を使っているため、トンネルや屋内では使用することができません。そこで、加速度センサを補助的に使うことで、GPSが使えない場所でも車の位置がわかるようになります。また、現在私たちが使っているスマートフォンの中にも加速度センサが使われており、端末の動きの検知を利用したアプリケーションなどに活用されています。

(2015年11月18日 初稿)

English

Acceleration Sensor

定義

ものが動いたり止まったりする時の速度の変化を加速度と呼びます。加速度センサは、この速度変化を取得する装置のことで、速度の変化からものの動く速さ・向き、動いた方向・距離を計算することができます。