雪崩シミュレーション

雪崩シミュレーションは、雪崩の速度や衝撃力、流下範囲などを運動計算により求める技術で、ある場所から雪崩が発生した場合の速度や流下範囲を示すことが一般的です。古くから雪崩経路を特定した1次元地形上でのシミュレーションが行なわれてきましたが、近年では、コンピュータの計算技術の向上に伴って雪崩の粒子としての振る舞いを計算できるようになり、任意の地形上で3次元での雪崩の高さや流下層の密度、降雪を与えた場合の雪崩発生の有無の計算が可能となってきました。計算が高度化する一方、結果を大きく左右する計算条件を十分吟味して設定することが重要です。

雪崩に限らず、現象に対して対策を講じる際、その現象を正確に把握すればするほど、的確な対策をとることが可能となります。雪崩シミュレーションは、雪崩に対する対策を講じるに当たって、どのような雪崩が流下するのかを知るために行なわれ、到達範囲の推定や対策構造物設計など、積雪地域の道路や鉄道、集落の雪崩危険箇所の調査に役立てられています。

雪の降り方によっては、これまで雪崩による被害を受けてこなかった地域で雪崩が発生することもあります。雪崩災害を軽減するためにも、シミュレーションを含めた解析や調査などにより雪崩の危険性を把握していくことが重要です。

(2015年11月18日 初稿)

English

Avalanche simulation

定義

雪崩の速度や衝撃力、流下範囲などを運動計算により求める技術で、雪崩の到達範囲の推定や対策構造物を設計などに用いられています。