磁気センサ

磁気を感知し、方向や大きさを取得する装置を、磁気センサと言います。人工的に発生させた磁気のパターンを読み取り、認証・照合するものや、地球自体の磁気(地磁気)を感知することで方向を取得するもの等があります。物体の磁気の検出を目的とした磁気センサの中でも、検知したい磁気の大きさによって使われるセンサが変わってきます。このように、磁気センサには、目的や計測原理によって様々なものがあり、応用分野の拡がりも大きいことから、その利用は多岐に渡っています。

いくつか例を挙げると、磁気抵抗素子(MRセンサ)は紙幣等の印刷に使われている磁気印刷(磁性粉末を配合したインクで印刷)のパターンを読み取ることができますし、超高感度磁気センサである超電導量子干渉型磁束計は化合物の磁気特性の調査に利用されます。その他、医療分野で体内を撮影するMRIという装置も磁気の共鳴を利用していますし、飛行機にも搭載されている電子コンパスは、地磁気の方向を計測することでどちらが北かを判断します。

Rセンサは自動券売機での紙幣の鑑定に利用され、安全な暮らしに役立っていますし、電子コンパスは、スマートフォンやウェアラブル端末にも機能として搭載されており、GPSが届かない屋内でのナビゲーションAR(Augmented Reality)の位置合わせにも使われています。様々なものが検出できる磁気センサは、これからの私たちの便利な暮らしに欠かせないものとなっています。

(2015年11月18日 初稿)

English

Magnetic Sensor

定義

磁気を感知し、その方向や大きさを取得する装置を、磁気センサと言います。磁気センサは、計測する対象や計測原理によって様々なものがあり、応用分野の拡がりも大きいことから、その利用は多岐に渡っています。