地質図

地質図の中では、断層、地層の方向(走行)や傾斜、褶曲などの地質構造的な特徴が、線や記号を用いて表記されています。また地形図上に地質図を重ね合わせて表現しているものも多くあります。これらの地質構造や地形の情報から、平面図である地質図を立体的に考察することで、ある場所の地下にどのような地層が連続しているかをある程度把握することができます。また地質図には、任意の直線上の鉛直断面における地層の積み重なりを表現した地質断面図が併記されることも一般的です。

地質図を作成するためには、現地踏査によって地層が露出する場所(露頭)で、岩石の種類や地層の傾きなどを観察していく作業が基本となりますが、地面は植生や人工物に覆われていることが多く、地表に分布する地層のすべてが観察できるわけではありません。そのため地質図は、限られた露頭から得られる情報と、地形図航空写真、ボーリングデータ、物理探査等の情報を総合して作成されます。

地質図は、その場所の地史を解明するという学術的な利用目的のほかに、石油、地熱などのエネルギー資源、鉱物資源、地下水といった様々な地下資源の開発や、トンネルやダム建設などの土木工事において、最も重要かつ不可欠な地質の基礎情報として用いられています。その他、原子力発電所の建設場所周辺に分布する断層の延長状況の把握や、火山噴火や土砂災害のためのハザードマップ作成などにも活用されています。

(2015年11月10日 初稿)

English

Geological Map

定義

地質図とは、地表に分布する地層の種類を、目的に応じて岩石の種類別や地質の年代別に色分けして表示した地図のことを指します。地表を表土が覆っている場合もありますが、地質図には表土を取り除いた場合にその場所に分布する地層が表現されています。