道路照明点検

道路照明点検には、「通常点検」「初期点検」「定期点検」「異常点検」「特定の点検計画に基づく点検」の5種類があり、点検結果を受けて補修工事や撤去等を行います。

点検は、損傷・異常が生じやすい弱点部に対する「近接目視」が基本となります。その方法は、不具合の発生が想定される箇所に手が届く範囲まで近づき、さび・ひびわれ・変形やボルトのゆるみ・脱落等が無いかを、目で見て確認します。点検ハンマを使った打音検査等も行ないます。設置後、一定年数を経過した施設に対し、非破壊検査による板厚調査や掘削による路面境界部の腐食調査を行います。なお、道路照明の上部を点検する際は、足場の設置や高所作業車(はしご車のような車両)を用いて近づきます。

日本の社会インフラは、1960年代の高度経済成長期に一斉に整備が進められました。建設後約50年の経過により、構造部等の老朽化が顕在化し、その安全性の低下が懸念されています。2012年12月には、笹子トンネル(中央自動車道)において天井板の落下事故が発生し、その懸念が現実のものとなりました。このため、第三者被害を防止する観点から、道路照明を含む道路ストックについて、健全性の点検・応急措置等を目的とした「道路ストック総点検」等が実施されています。

写真:点検作業の全景(ストック総点検 国際航業)/高所作業車を用いての点検作業

写真:灯具部の点検(ストック総点検 国際航業実施)/作業床(バケット)からの近接目視

(2019年07月10日 更新)
(2015年01月13日 初稿)

English

Road Lighting Inspection

定義

道路照明点検とは、道路照明の損傷または異常を早期に発見し、対策の要否を判定することです。