「PPP (Public-Private Partnership:パブリック・プライベート・パートナーシップ)」とは、官と民が協同して、効率的かつ効果的に質の高い公共サービスの提供を実現するという概念です。PPPには、「指定管理者制度」「市場化テスト」「PFI (Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」等の民間の技術やノウハウを活用する様々な手法を指すほか、民間からアイデアを募る民間提案制度やネーミングライツなども含まれます。また、PPPは「官民パートナーシップ」、「官民連携」、「公民連携」と呼ばれることがあります。
「PFI」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法です。一般的な公共事業では、国や地方公共団体が業務や工事の仕様を定め、年度ごと個別業務ごとに民間に発注します。一方、PFIでは、民間の創意工夫や能力を引き出すため、性能要求を定め、設計から運営までを包括的に長期間行う事業として民間に発注します。民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスが提供できる事業について、PFI手法で実施します。平成11年7月に制定された「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)により、PFI事業の枠組みが設けられました。
国や地方公共団体等の財政規模の縮小や財政赤字の拡大が懸念される中で、人口減少社会に向けたコンパクトなまちづくりや、経済成長期に整備された大量のインフラ(橋やトンネルを始めとする様々な社会基盤施設)の老朽化への対応など、私たちには、国や地域の持続性を確保するために解決すべき社会資本の問題・課題があります。この問題・課題解決に向けた手法のひとつとして、PPP/PFIを一層活用し、より効率的かつ効果的に公共サービスを提供することが期待されています。
(2018年12月12日 更新)
(2015年01月08日 初稿)