CAは通常、組織そのものと業務を担当する個々人を主な評価対象とします。能力向上の経過・成果を測るためには、最初にその業務を執行するために必要な能力・機能を明確にし、その到達度を評価しうる評価項目と質問を設定し、初期評価を実施します。その後、定期的に同じ質問項目・手段(質問票やインタビュ)を用いて、対象人材・組織の変化・成長を測ります。
組織に関する評価項目には、予算、組織構成、各部署の職域・権限、人員配置、設備機材の配置、関係機関との関係性、組織内での作業手順を定めた規定、記録や報告の様式の有無などが含まれます。
個人に関する評価項目には、技術的能力・知識・経験に加えて、職務上与えられている権限、本人の業務への興味関心の強さも評価項目に含まれます。その評価方法は様々ですが、質問票を用いて評価者あるいは評価対象者本人により5段階や3段階で評価する方法、技術について簡易試験を実施する方法、面談や観察を通じて評価者が評価する方法などが考えられます。こうしたCAは、様々な能力向上プロジェクトにおいて数値では表しにくい、質的な面での成果を評価する手段として重用されています。
社会的・制度的環境に関するCAは、関連する法律・行政組織の整備状況や組織の関係性などを分析し、業務を順当に遂行する環境が整っているかを判断するために実施されます。
(2016年10月21日 初稿)