持続可能な開発目標(以後、SDGs)は、従来の「ミレニアム開発目標」に代表される国連の貧困対策への取組みと、リオ会議など経済開発の環境への影響に取組む動きをひとつにまとめた、新たな国連の行動指針です。SDGsが記載された文書「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」は、2015年の国連総会において全会一致で採択されました。同じ年に防災・減災の新枠組(「仙台防災枠組2015‐2030」)そして気候変動に関する新協定(パリ協定)も採択され、この3つの分野の国際目標を達成するための活動は、世界的にも、それぞれの国でも、連携して実施されます。
SDGsの特徴は、経済・社会・環境の3つを、切り離しては考えられない問題として包括的に扱っていることです。持続可能な開発とは、将来における地球の資源を枯渇させずに、現在の私たちの社会も繁栄し続けることができる経済開発のことです。2030年に達成すべき17の目標(図1)は資源やエネルギー問題、人間らしい生活や働きがい、教育、平和など広く言及し、現在の社会と地球を次の世代に引き継ぐために私たちは今どのような選択肢を取るべきかを問いかけ、開発途上国だけでなく先進国の行動も促しています。
参考文献
国際連合広報センター, 2016年9月28日
(2016年10月21日 初稿)