ROSは、オペレーティングシステム（OS）の名前がついているもののWindows、Linux、Androidなどとは異なり、ロボット開発基盤、通信ライブラリ、ツールの集合体を言います。具体的には、ハードウェア抽象化、デバイスドライバ、ライブラリ、視覚化ツール、メッセージ通信、パッケージ管理などが提供されています。
ROSの開発は、スタンフォード大学のロボット向けAI開発プロジェクトに端を発し、現在はロボットのオープンソース団体であるOSRF（Open Source Robotics Foundation）が開発を推進しています。商用利用が可能なオープンソースであり、開発コミュニティが盛んなこと、ROSサポートのハードウエアが多数存在することから、現在のロボット開発ではデファクト・スタンダードになっています。
ROSを用いることで、開発者はロボットの専門知識がなくても、ハードウェアの違いを意識せずにロボットやセンサーを制御するソフトウェアを開発することができます。
参考文献
『詳説ROSロボットプログラミング』（出版社：Kurazume Laboratory (出版者記号 9908736)）
（2018年02月02日 初稿）