システム運用管理の主な役割は、1)システム稼働状態の監視、2)システム利用者の支援に大別されます。
このうち、1)システムの状態監視については、監視ソフトウェアを用いた自動監視や稼働履歴を確認することによるシステムの健全性確認などを行います。また、プログラムやデータの完全性や可用性を担保するためのモニタリング等を実施する場合もあります。
一方、2)システム利用者の支援については、操作方法の教育を目的とした利用者向け説明会の開催、利用者からの操作方法に関する問い合わせへの対応、利用者からの要望や改善提案等の聴取と取り纏めなどが主な業務です。
システム保守の主な役割は、ネットワークやハードウェア等で構成されるシステムインフラおよびプログラムやデータで構成されるシステムソフトウェアを健全に保つことです。そのためには、日常的な利用状況の監視により得られた懸念点を確認し、改善策の策定と実施を行い、万が一の障害発生時には、障害除去作業・修理・復旧作業等を行います。障害の原因がシステムインフラの場合は、保守専門の企業に作業を委託することになります。
システム運用管理・システム保守のいずれも、その実施には高度なシステム技術が必要であることから、システム管理者とこれらの技術に長けたシステム企業が役割分担して実施しているのが一般的です。
(2015年11月10日 初稿)