太陽が南中する正午から、次の正午までの時間が1日の長さです。しかし、正午に1日が変わってしまうと日常生活にとって不便なので、1日は正午の12時間前(正子)に始まり、12時間後に終わるとしています[1]。ちなみに正午は午(うま)の刻、正子は子(ね)の刻のことです。そして、正午までの12時間は午前、正午以後の12時間は午後と言います。しかし、地球は太陽の周りを楕円軌道で動いています。また、自転軸(地軸)は、地球の公転軌道面に垂直な直線に対して約23.4° 傾いていますので、地球から見た太陽の動きには季節変動があります。そこで、天体観測を基にして、1日の長さの平均値(平均太陽日)を求め、我々はそれを24時間とし、その3600分の1を1秒として、時刻をカウントしています。そして、この時刻のことを平均太陽時と言います。さらに、本初子午線(経度0度の経線)上の平均太陽時を世界時といいます。しかし、地軸に対して地球の本体は若干変動(極運動)しており、これが経度の位置に影響します。そこで、その補正をして、異なる経度においても時間の不確定性をできるだけ排除した世界時が公開されています。これをUT1と言います[2]。
[参考文献]
[1] 国立天文台、『1日の始まり』、暦Wiki,
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/CDD7C1C72F1C6FCA4C8A4CFA1A92F1C6FCA4CEBBCFA4DEA4EA.html
(2022年06月07日 閲覧)
[2] 青木信仰(1992)『時と暦』東京大学出版会、pp.209-210
(2022年06月24日 初稿)