LGWANとは、地方公共団体の組織内ネットワークを相互に接続し、共通の通信ネットワーク基盤として整備し、高度なセキュリティを維持した行政専用の閉域ネットワークです。
LGWANを整備した目的は、地方公共団体間相互のコミュニケーションの円滑化、情報共有による情報の高度利用を図ることにより、各地方公共団体と国の各府省、住民との間の情報交換のための基盤をつくることです。
LGWANがない場合、通信量の多少に関わらず、相手先との個別回線の調整が必要となることから、コストが増し、管理も複雑で非効率になります。しかし、LGWANを利用することで、個別調整が不要となるため、コスト削減や管理の効率化を図ることができます。また、多数の関係機関との通信において、通信基盤を共用することにより、アクセス回線を効率的に利用することもできます。
LGWANを利用した運用形態として、LGWAN-ASPがあります。これは、民間事業者がアプリケーションをLGWAN経由で地方公共団体にサービス提供する形態です。利用者にとっては、ハードウェアの保守運用が不要になるため、独自にシステムを構築するよりも経済的なメリットがあります。また、堅牢な設備を利用することで災害時の業務継続性や高度なセキュリティ環境を担保できます。提供者側も、常時アクセス可能な接続環境を共用できることから、サービス拡充を容易に行えるメリットがあります。
参考文献
(J-LIS)地方公共団体情報システム機構, 総合行政ネットワークの概要, 2017年8月30日
(2017年11月29日 初稿)