道路標識点検

道路標識は道路利用者への地理案内や警告、規制などの情報をお知らせするもので、利便性向上、交通統制による安全確保などを目的として設置されています。道路標識には大きくわけて4種類あり、地理情報や経路案内などを行う案内標識、注意深い運転を促す警戒標識、禁止・規制事項などを知らせる規制標識、道路を通行する上で守る必要がある指示標識があります。これらの道路標識は、道路整備とともに高度成長期に一斉に設置されたものが多く、高齢化していることから、老朽化が懸念されています。

道路標識が老朽化に伴い落下や倒壊が発生すると、歩行者や通行車両に損害を与える可能性があるため、道路利用者の安全を確保するために、点検を行います。道路標識点検(Road Sign Inspection)は、「通常点検」「初期点検」「定期点検」「異常点検」「特定の点検計画に基づく点検」の5種で構成され、施設の現状を把握し、損傷または異常を早期に発見し、対策の要否を判定し、必要な措置を講じることにより、道路利用者や第三者被害の恐れのある事故を防止し、安全で円滑な道路交通を確保するために実施します。

点検方法ですが、不具合の発生が想定される箇所について、手の届く範囲に近づき、さび・ひびわれ・変形やボルトのゆるみ・脱落等が無いかを、目で見て(溶接部等はルーペも使用)確認し、点検ハンマーを使った打音検査なども行ないます。なお、道路標識の上部は、手の届かないところにあるため、足場の設置や高所作業車(はしご車のような車両)を用いて、標識板に近づき点検します。また、腐食が見られる部位では、腐食により支柱等鋼材の厚さが減少していないかを確認するために超音波を使用した非破壊検査による板厚調査なども行います。

標識点検全景

近接点検状況

(2014年12月26日 初稿)

English

Road Sign Inspection

定義

道路標識の腐食・き裂等の変状を発見するとともに、必要に応じて応急処置を行い、道路標識による第三者被害を防止する目的で点検します。